シューベルトと先のこと

先週、ある声楽の会で、シューベルト作曲「岩上の羊飼い」を演奏してきました。ソプラノとピアノにクラリネットのオブリガートが付いた作品です。クラリネットの箇所は、こだまや精霊のようにも感じます。

モーツァルトの音楽の魅力は、喜びの中に一滴の或いはうっすらと哀しさを重ねたようなところにあるとすれば、シューベルトの音楽の魅力は、喜びの中にもある独特の影と深い色合いが全体を引き立てているのではと再認識しながら取り組みました。


共演者や、主催されている超ベテランの先生、門下の皆さんから、刺激をうけながら、また新しい景色と探究すべき深さ、両方を感じさせて頂きました。


岩上の羊飼いは、数年おきに何度か演奏させて頂いてきました。今回は、会の性質と声楽関係のお客様を見込み、私の方で告知は致しませんでした。またいつかご縁がありそうな気がする曲です。その時は広くお知らせし聴いて頂けるといいな。


コロナ感染者数がさがってきていた時期にあたり、気を付けながらも、久しぶりに人と会って対話しながら音楽と向き合えて幸いでした。声楽の先生が丁寧に音楽を作っていくタイプの方であったこともあり、曲の練習だけでなく事前の基礎練習にも身が入りまいした。そうしているうちに、この2年弱の疲れや愛犬が旅立って萎えていた心が少し前向きに起き上がってきたようです。




実は私自身の企画〔音楽とイマージュ〕を8月くらいから構想していました。初秋のうちにまたプレミア配信で開催したいと計画していましたが、愛犬の状態が心配で日程の公開を控えていました。その後もと考えていた日程でギリギリまで何とか出来ないかと試みたりしましたが、ペットロスで宙ぶらりんなままよりも、皆さんもそして私も心から楽しめる状態でお届けしたい、ひとまず目の前のレッスンや引き受けている仕事を大事にしようと、一旦立ち止まり先に延ばしにしていました。この間に少し気持ちも晴れてきて、あらためて計画していこうと思いはじめています。世の中リアルへと移行してきていますが、それには準備に時間がいるし、元々ライブ配信で考えていたものなので、間抜けなタイミングになるかもしれませんが配信がいいかまだ少し考え中です。まだ先を読むことは難しいですが、来年は頃合いを見計らって、何らかの形で対面でのコンサートも出来るように今から考えて行きたいです。


医療従事者、専門家の方々の努力には、もちろん感謝しています。それだけでなく、みんなが少しずつ出来る努力を積み重ね協力して今の状況になっているとしたら、スイミーみたいですごいな。安心な状況がなるべく続いて、いずれいつもの日常に戻りたいですね。バージョンアップした日常かな。




#かねかわのぶえ #クラリネット奏者 #クラシック 

Nobue Kanekawa’s blog

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